カテゴリー「香港」の335件の記事

雨傘革命から1年

 今回の香港でいただいて一番嬉しかったもの。

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 雨傘革命カレンダー。

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 9月。

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 今日は「87枚」の催涙弾が民衆に撃ち込まれた日だ。
 1年前の今ごろは、ずっとりんご新聞のライブストリームを見ていた。金鐘の道路に人が溢れだしていくのも、黒い警告幕が掲げられ催涙弾が発射されるのも、最後の学生が引きずり出されるのも、ネット越しに見た。
 あの日々が、香港が前に進む礎になることを信じる。

 今日の曲はこれ。
 見ると泣いてしまうのだけれど。

 RTHKによる「雨傘満月」。
 昨日は中秋の名月。今日はスーパームーン。
 香港の明るい未来を、心から心から祈る。
 我要真的民主。希望香港明天美好。

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香港人と香港警察

 初めは「光明磊落博物館」のことを書くつもりだったのだが、長くなりそうなので分けることにした。

 香港人は警察官が大好き「だった」。
 2008年の年末に香港に行ったときには、金馬倫道で白バイの警官が囲まれて大記念写真大会になり、1時間経ってもまだ終わっていなかったということがあった(そのときの記事はこちらに)。自分も「香港のお巡りさん」が大好きで、会うと「きゃあ」と思って密かに写真を撮ってしまったりしていたものだ。一度声をかけられたことがあったのは嬉しかったなあ(記事はこちら)。

 香港映画にも警察は山のように登場し、「無間道(インファナル・アフェア)三部作」をはじめ「PTU」「寒戦(コールド・ウォー 香港警察二つの正義)」など枚挙にいとまがない。警察抜きの香港映画は想像できないような気がする。

 しかし、雨傘運動後、その関係は一変した。

 「公安無間道」

 名作「無間道」の替え歌である。よりにもよって「無間道」の。

 「狂惹之Sir 黑警暗角主題曲」

 警官が公民党の曽議員を物陰(その後「暗角」として観光名所になった。行かなかったのだが添馬公園の下だったのか)でぼこぼこにし、それをTVBがばっちり撮影して全世界に報じられた(NHKでもやってた)事件も歌になっている。
 原曲は、アーロンの「狂野之城」。

 見て分かるように、動画には、今回の雨傘運動で警察が香港市民に対して何をしたかがてんこ盛りになっている。
 占拠の初めの頃に金鐘で警官が丸腰の(防御のために雨傘を持ちラップを巻いただけの)香港市民に八十数発の催涙弾を発射したことは、香港市民にとても大きなショックを与えたと思う。香港人が香港警察を好きだったのは信頼関係があったからで、その警察官が自分たちを攻撃したら、いったい誰が自分たちを守ってくれるのか。中国政府が「50年間は体制を変えない(民主的な体制を維持する)」というイギリスとの協定を破ることを公言し、自分たちを守ってくれると思っていた警察官が攻撃してきたら、どうすればいいのか。
 イギリス統治には、もちろんいい点も悪い点もあったとは思うけれども、民主的な言論の自由が保護されていたことは大きかったと思う。そして、いろいろと大変だけれど、ユーモアを交えながら意見を表明し未来への希望を持ち続けることは香港人の美徳だと思う。

 今回の警察の行動は、その香港人の希望を大きく損なった。
 「これから香港映画はどうなるんだろう」というのは、この9月28日以降、香港映画好きの間でしばしば交わされたことだが、「雨傘後」に作られる映画は「雨傘前」に作られた映画と変わらざるを得ないだろう。

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 先日金鐘に行ったときには、周辺に警官がたくさんいたのだが、脳裏には「おまわり」とか「ポリ公」という単語しか浮かばなかった。
 外国人の自分ですらこうなのだから、香港人はどんな気持ちだろう。

 しかし、希望とユーモアは香港人の美徳である。
 それでも、香港の未来が明るいものであることを心から願っている。
 我希望香港明天美好。香港人加油!

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旺角を歩いた 2014年12月29日

 旺角は、このたびの雨傘運動で占拠された場所のひとつである。
 占拠中はずっとりんご新聞のライブストリーミングを見ていた。

 

 占拠地の中でも旺角は特に荒っぽくて、衝突も激しかった。

 でも、香港に着いた日、飛行機が1時間半遅れて、N21(A21と同じようなルートだけど、夜間バスで、空港の人の通勤バスでもあるので、空港内や近郊住宅地をぐるぐる回るので時間がかかる)のバスに乗ることになり、夜中の1時過ぎにネーザン・ロードとアーガイル・ストリートの交差点を曲がったときには、あんまり静かで、普通に車が走っていて、そのあまりの普通さに、涙が出た。

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 このあたりは占拠の中心地だったのに。

 でも、痕跡はあちらこちらに残っていて、

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 角の恒生銀行(よく動画で見ていた)のビラのあとや、

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 道路の表示板や、

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 信号機など。
 目をこらせば、あちらこちらに残っているものがある。

 最近は「鳩鳴(「がううー」と読む。お買い物を意味する「購物」と同じ音で、えらいさんが「占拠地で買い物を」と呼びかけたことから、あっというまに散発的ゲリラ的なデモのような意味合いで使われるようになったもよう。「9wu」と書くこともある)」運動の舞台になっているらしい。今でも毎日のように行われているようで、よくツイッターなどに写真が上がっている。

 替え歌もできている。これは、うちのグラスホッパーの曲だ。
 というか、雨傘運動のアートはすごいと思うんだけど(詳しくはりえさんのこちらの記事などを)、替え歌がまたたくさんできていて驚いた。「無間道」とか(これはすごいわ)。「鳩鳴」だとこういうのもある。
 替え歌については、山のようにあって、別項を設けたいほど。

 雨傘運動はまだ始まったばかりで終わってはいないのである。

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金鐘に行きました

 あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 今回の香港話の続きです。

 占拠活動中の香港には、行きたかったのだが、どうしても行けず、りんご新聞のライブをずっと見ることしかできなかった。だから、香港に行ったら、せめて、その跡にだけでも行きたかった。
 金鐘では9月28日から12月11日まで占拠活動が行われた。

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 9月30日のようす(yahoo香港からお借りしました)。

 この「獅子山下」が歌われたのもここ。

 今ごろ見つけた動画なのだが、目頭が熱くなる。

 詳しいことについては、りえさんのこちらの記事こちらの記事をご覧ください。2番目の記事は香港人の芸術的センスに瞠目させられる。

 2014年12月28日のハーコートロードはこんなだった。

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 何事もなかったように車が走っている。
 9月28日には、正面の赤のしましまの建物の前の歩道に人が集まっていて、その人たちが車道に出て行くのをりんご新聞のライブストリーミングで見ていた。
 右手の真ん中の中国国旗は「まちがって」逆さに掲揚されたやつだと思う。

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 よく見ると、あちらこちらに痕跡が残っている。

 政府総部横には、まだテントを張って頑張っている人たちがいる。

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 左下の絵がかわいいこの写真、

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 テントの前の道を黄色い傘をさして歩くおっちゃんと、その前に、拡声器で何かを訴えながら歩くおっちゃんがいた。何を言っているかはわからなかったけど「二人デモ」のようだった。

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 帰り道、歩道橋に上がったら、そのおっちゃんたちが休んでいた(この写真は顔が写っていないから載せてもだいじょうぶだと思う)。前を通りかかって目が合ってお互いにっこりして、一旦は通り過ぎかけたのだが、戻って話しかけてみた。
 「英語分かりますか?」と訊いたら「少しだけ」とのことだったので、「自分は日本人で、ずっと来たかったんだけど来られず、9月28日からずっとインターネットでライブを見ていたのだが、ついに来ることができたのである」というようなことをお伝えした。本当は、「香港に明るい未来が来ることを信じています」とか広東語で言えればよかったんだけど「加油」しか言えなかった。
 でも、話しているうちに涙が出てきて、おっちゃんは腕をぽんぽんしてくれて、何となく言いたいことは伝わったような気がしている。

 この日は日曜日だったのだが、歩道橋に上がって写真を撮っている一般人がけっこういた。おっちゃんに話しかけている人もいた。この場所は、ずっと香港や香港外の人々の記憶に残る場所になるのだと思う。
 ここで起こったことが全てよい思い出になって、香港に明るい未来がやってくることを心から祈る。
 我真要普選。我真希望香港民主、香港明天美好。

【追記】
 大山顕さんという方が「団地とデモを見に香港へ行った」という記事を書いてらして、団地の話もよかったのだが、特に、5ページ目のデモの記述がとてもよかった。
 12月6日に金鐘にいらしているのだが、「『ハイウェイを占拠している』こと以外はものすごく日常」で「学生でいっぱいなのに、みんな静か。騒いでいる人が誰もいない」。
 そして、「ぼくが思ったのは、これは「場所に別の可能性を記録している」ということなんだな、ということだった」とのこと。以下、引用です。

このデモがどういう結末を迎えて今後香港の政治がどのようになるのかはぼくには分からない。学生たちが望んでいるようなふうにはいかないかもしれない。でも、彼らと香港市民は、この場所に来るたびにこの不思議な光景と雰囲気を思い出すだろう。もちろんぼくもだ。きっとぼくは死ぬまで "Admiralty" と聞いたらこの夜とこの場所、彼らが求めていたことを思い出すだろう。このデモの効用はそういうことではないか。

 これは、本当にそうだと思った。自分は占拠の現場にはいられなかったけれど、占拠の光景と雰囲気を現場で知ることはできなかったけれど、金鐘に行くたびに雨傘革命のことを思い出すだろうと思う。そして、それは、他の人もそうなのだろうと思う。だから、何人もの人が訪れて写真を撮っていたのだ。
 今回の活動で普通選挙は実現しなかったけれど、占拠の意義はあった。
 これからも活動が続いていくことを、そして実を結ぶことを心から祈る。

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羽仁未央さんの『香港は路の上』(1988)

 著者の羽仁未央さんが11月18日に肝不全で亡くなったことをツイッターで教えていただいた。享年50歳とのこと。最近お名前を見ていないので、何度か消息を検索していたところだった。関連記事はこれがいいと思う。

 この本は、数ある香港本の中でも最も好きな1冊である。 ほんとうに、今まで何度読んだかわからない(昨日も開いたばかり)。

 表紙。

 アマゾンでは10倍近くの値段がついていてびっくり。

 この本が好きなのは、ありがちな香港案内ではなく「香港への愛」に満ちているから。第2章のタイトルが「街に恋して」である。『ドラゴン特攻隊』と『悪漢探偵』で下地ができて、香港に行く前に写真を見て「雲の多い香港にはよくあることだけど、手前が曇っててむこうが晴れていた(中略)それを見たとき、わたしはああこれが香港晴れってもんだわ、こういう天気のところに住もう、と、なんとなく考えた(23ページ)」とのこと。香港に行ってそんな景色を見るたびに必ずこの文章を思い出して「ああ、香港晴れだ」と今でも思う。
 それはきっとこんな景色。

 発行は1988年。返還の9年前。
 表紙にもなっているこの写真がとても好き。おっちゃんたちの顔が。

 後ろに看板が映っているのでわかるのだが、ここは銅鑼湾の北側にある清風街である。別の章に銅鑼湾の「トラムの車庫の脇」の羅素街の屋台で腸粉(『英雄本色』で周潤發が食べているアレ)を売っている親娘の話があるのだが、「銅鑼湾のトラムの車庫」はすなわち現在の時代廣場で、この本で描かれているのは、返還前の大規模な再開発がされる前の懐かしい懐かしい香港なのだった。
 ダイヤモンド・ヒルにはまだスラム街があったし(そこを蓮實重彦ご夫妻が歩くというエピソードがある)、バスターミナルには茶水のおっちゃんがいて、彩虹にはジャングルみたいな木立があって、九龍城砦もまだあって、空港はまだ啓徳で、中環のスターフェリーのターミナルは昔のあの姿のまま。

 写真と文章で描き出される香港は何もかもが懐かしく慕わしい。

 本が出てから26年後の今、香港は大変なことになっていて、でも、まだ、香港の人々は希望をもって元気に生きている。最近の活動はとてもアーティスティックで、香港はアートな街なのであった。羽仁さんや私たちの愛している香港は芯は変わっていないし、これからも変わらないと心から信じている。

 羽仁未央さん、香港のことをいろいろ教えてくださってありがとうございました。香港の映画で「猫師」などもやっていらっしゃいましたよね。
 そちらでも香港を楽しんでいてください。心からご冥福をお祈りします。

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獅子山 真の普通選挙を求める

 相変わらず余裕のない日々ですが、感動した!というか、りんご新聞の雨傘革命実況動画で見たときには、何が起こったのかわからなかった。

 香港精神の象徴、獅子山に黄色のリボンならぬ巨大な垂れ幕が掲げられたのである。サイズは6メートル×28メートルとのこと。

 BGMはビヨンドの理想を追い求めるあの歌です。

 りんご新聞による空撮映像。

 BGMは香港人心の歌「獅子山下」。
 以前こちらの記事でご紹介したことがある。
 これです。

 何回かご紹介している動画で、大好きというより見ると結構な確率で涙してしまうのだが、数あるバージョンの中でもっとも再生率の高い獅子山下動画。

 実は、今回の動画は、すべてりえさんの記事からお借りしました。より詳しい説明、写真(たくさん!)は是非本家でご覧ください。別件でお願いをしたのだが、ご快諾くださりありがとうございます。
 個人的に最も受けたのは、盛り上がるネット民の写真、とりわけ猫に垂れ幕がついているやつ。うちに猫がいたらやりたかった。
 りえさんの記事の中に「今までの香港ならみんなで笑って眺めるぐらいの痛快な出来事」という表現があったのだけれど、本当に、今までなら大笑いしたと思う。でも、今回は涙が出た。そして、回帰六年回憶版の「獅子山下」で号泣した。
 垂れ幕は漁農自然護理署の決定により取り外されるとのことで、残念至極。しかし、香港人(心の香港人も含む)の心に永久に残るであろう快挙であった。

【2014年10月25日追記】
 垂れ幕は、10月24日13:30頃外されてしまったとのことです。
 上記のりえさんの記事に追加情報があります。
 で、パソコンのデスクトップをコレにしました。りんご新聞は、この快挙をトップ記事にしただけでなく、2ページぶち抜きで「ポスター」を掲載したのであります。このポスター売ってくれないかな。

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 さらに、本日発表されたロゴ。うおおお(泣けた)。

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 我真希望香港明天更美好。香港人加油。

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「雨傘革命」(芸能中心編)

 繁忙期に輪を掛けていろいろなことがあり、長いことご無沙汰してしまいました。もう3週間以上も経っている。
 しかし、香港の革命的事態は続いており、当初「占領中環」として始まった運動は、10月3日に「雨傘革命」と名前を変えた。由来は、無抵抗の民主派が警察の催涙弾を雨傘で防いだことによる。
 現在、金鐘と旺角の占拠は続いており、10月21日に学生代表が政府と会談の予定(本当は10月9日の予定が政府が引き延ばしたのであった)。
 この3週間、それはもういろいろなことがあったのだが、とても1回では収まらないので、とりあえず、芸能関連に近い路線でクリップしておきたいものをりんご動新聞からご紹介。

 雨傘革命という名前が出るか出ないかの頃、警察が無抵抗を貫くデモ隊に向かって催涙弾を放ち、その理由を「ラップを巻いて雨傘で向かってくるので」と言って「黄飛鴻師父かよ!」と各方面から突っ込まれていた。
 そのあと議会の偉いさんも同じネタをマジで言っていて驚く。

 これこれ、10月16日のりんご動新聞。
 この前に、警察官が民主派を物陰でぼこぼこにしているところがTBVにばっちり撮影され全世界に報道されたのであるが(NHKにも出てた)その言い訳がコレということらしい。
 りんご新聞は有事にもユーモアを忘れず。ニック・チョンやラウちんが登場しているこれは是非とも記録しておきたく載せた次第。香港では映画が浸透しているのだなあ。

 10月1日には「民間特首」周潤發と劉徳華が民主支持を表明。

 民間特首!そりゃあ、選挙に出ればトップ当選するでしょうとも。
 大陸では掲載広告が撤去とのこと。

 歌手のアンソニー・ウォン(秋生さんも)、トニーさん、その他幾多の香港芸能人が支持を表明し、大陸ではネットから削除されているらしい。その削除リストはすなわち応援リストである。

 このほかにもいろいろなことがあり、戦況は持久戦に持ち込まれていて、そうなるとデモ側は不利になりそうで、気が揉めるのだが。

 明星のみなさんの雨傘革命応援歌「撐起雨傘」。作詞は林夕。

 こちらは金鐘でのライブ。10月4日。
 香港加油!我支持民主香港。

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Occupy Central 占領中環

 こちらの続きになるか。
 まだ事態は進行中で予断を許さないのだが、記録のために。
 「Occupy Central 占領中環」が始まってしまった。

 りんご新聞がこちらの特設ページで生中継中。これとツイッターの#occupycentralを午後からずっと見ている。youtubeのライブはこちら(6万人が視聴中)。
 金鐘の香港特別行政区政府総部の前に人々が集まっていて、前の広場に入れないよう警察が封鎖していたのだが、歩道に集まっていた人々が現在は車道いっぱいに広がり、ものすごい数である。りんご新聞によると、コンノートロード、クイーンズロード、金鐘道、告士打道などは通れないらしく、バスも全部止まっているとのこと。地下鉄も金鐘は停まらなくなっているらしい。
 市民は丸腰で両手を上げているのだが、警官は催涙弾を少なくとも10発以上撃った。「警察も香港人だろう」という書き込みがどこかであり、警官も香港人として辛いだろうと思う。「退去しないと発砲する」という警告看板もあったのだが、それは間違いらしい。現在は大群衆と警察がにらみ合っている。
 しかし、香港政府が金鐘・中環の通信(インターネット含む)を遮断するという情報があったり(今のところ新聞の中継は続いているので遮断はされていない模様)、人民解放軍の武装車が粉嶺から向かっているという情報があったり、事態は予断を許さない。
 報道機関が香港に支局をおいていないこともあって、日本の報道は遅れていて、ツイッターを見ていると古い情報がリツイートされていたりもするので、正確に情報が伝わっているといえないところもある。デマってこういうふうに広がるのか…とも思う。
 學民思潮の黄之峰くんが警察に拘束されているのは不当という判断がされて裁判所が即刻釈放を命じた(追記:釈放された0という明るめのニュースもあるのだが。
 台湾でも応援の座り込みが始まっているとのことなので、北京政府が黙っているとは考えにくい。
 すでに100人以上がけがをしているらしいのだが、どうかどうか、少しでも傷つく人が少なくてすみますように。香港の明日が明るいものでありますように。
 祈念明天會更好。香港加油!保重。

【2014年9月29日追記】
 人々は銅鑼湾や旺角に分散したらしい。

 学生たちについてのりんご動新聞。泣いた。

 我全面支持香港人。小心。保重。香港加油!

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『トランスフォーマー/ロストエイジ』は香港が舞台ではあるのだが

 ごぶさたしていました。いやー大変な1週間だった。
 香港をスクリーンで見たかったので行ったのだが。

   長かった…。
 
 167分で、インド映画とあまり変わらないのだが、長かった。

 まあ、こういうところがすごいらしいのだが。
 なぜ長く感じられたかというと、

 ・もともとトランスフォーマーにはそれほど興味がない
 ・香港目当てで見た
 ・インド映画や香港映画の文法に慣れすぎた

 ということがあったのだと思う。

 ストーリーは、トランスフォーマーがすっかり敵扱いされている世界で、マーク・ウォルバーグ演じる発明家兼修理屋のところに変わり果てたオプティマスプライムが拾われ、オートボットとトランスフォーマーを自分たちで作ろうとする人間に作られたものが最終的に香港で戦うというもの(たぶん)。
 でも、結局見せたいのは、トランスフォーマーの変形とかCGとか格闘シーンで、人間は付け足しの設定に感じられて、誰にも感情移入できず、ストーリーもこれでなくてもいいんじゃね…と思ってしまったのだった。
 もちろん「テキサスから香港にどうやって行くんだよ」と思いながら見ていたので、ストーリーが頭に入ってこなかったこちらの責任もある。
 でも、インド映画や香港映画は、もうちょっと特撮以外で盛り上げる工夫をすると思うんだよなあ。人物の造形が紋切り型過ぎてつまらないんだもん。
 自分はSF映画を愛するものなので、もちろんあの手の映画は嫌いではないのだが、特撮だけではなく、ちゃんと「映画」も見たいのだ。
 しかも、よりによって主人公の名字が「イェーガー」だったので、どうしてもどうしても『パシフィック・リム』を思い出してしまったのも敗因だったと思う。あれも香港戦だし。
 香港のシーンは、もっぱら香港島側が舞台だと思うのだが、ここはどこ?湾仔?この団地どこ?と前面で戦うトランスフォーマーそっちのけで背景を見てしまったのだった。中国銀行の「海老ビル」の使い方や、例によって壊されるエキシビジョンセンターはよかったと思う。
 あと、あのつるんとしたおっさんが飲むべきなのは、大陸のミルク系飲料ではなく、香港ならビタソイだと思います(対中国向けのタイアップらしいけど)。

 今後は背景目当てで観に行くのはやめようと反省しました。

 香港プレミアの模様とのこと。そりゃ盛り上がるわね。

 これが167分でノーカットなら、インド映画はノーカット公開でいいと思う。

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香港加油!2014年9月

 朝から、これを見てごうごう泣いてしまった。

 こちらのりえさんの記事の後半にもあるのだが、北京政府は、2017年の特首選挙で立候補できるのは中央政府に与する者のみとし、民主派が立候補できないことをほぼ決定したのである。

 流れている歌はこれだ。

 動画は四川大地震のときに香港演藝人協会がチャリティで作った曲のもの(こちらの記事参照)。ビヨンドの曲に劉徳華が歌詞をつけた。昨日流れていたのは元の曲のこれ
 この動画はロングバージョンもあって、四川の地震の様子も出てくるのだが、これを見てもわかるように、香港の芸能人は大陸中国のために一致団結してチャリティを行ったわけです。これぞ香港精神。
 大陸中国は香港のために何をした?
 今回の北京政府の決定は、香港精神を殺そうとするものである。
 現在の一国二制度制は、それが(中央政府はともかくとして)大陸の人々にとっても望ましいことであるのは、香港に押し寄せる人々の波を見ても明らか。
 このまま香港が大陸中国と同化してしまったら、それは中国にとっても大きなかけがえのない宝を失ってしまうことになるだろう。
 私は香港を愛している。だから、香港民主を心から支持する。そして、(既にいろいろとまずいことはあるにしても)香港が大陸中国とは別のものとしてあり続け、このまま永く続くことを、普通の香港の人々が幸せに暮らしていけることを強く強く願う。

 それにしても、本日のりんご新聞のトップ動画ときたら。

 一つ目の動画の前の動新聞なのだが、内容の深刻さと記事のテイストのギャップがものすごい。さりげなく「香港人心の特首候補」華仔がインサートされているし。さすが蘋果というべきか。中央政府に真っ先に目をつけられること間違いないのに。偉いぞ蘋果日報!
 蘋果日報は「オキュパイ・セントラル(占領中環)」の専用ページを設置している。Occupy Central with Love and Peace 。
 まだ希望があることを、誰も傷ついたりしないことを、これからの香港の幸せを心から心から願っている。

 りえさんのところからお借りした動画をもうひとつ。
 7月1日の大遊行の定点観測動画。51万人が参加したそうです。自分たちの街を自分たちで守るために。あと、こちらも。りえさんのこの記事も。

 希望明天會更好。
 加油!香港!!

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