カテゴリー「お茶」の345件の記事

2009年の春の鉄観音(茶友熱烈大募集!)

 ごぶさたしておりました。
 まだ繁忙期ではないだけれど、なぜか眠くて眠くて早く寝てしまっていたのでした。
 繁忙期に突入しつつあるのだが、並行してちょぼちょぼ片付け中。
 いろいろなものが発掘された。
 そのひとつ。

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 愛子さんのところの2009年春の鉄観音。
 左から31号、4号、11号。
 2009年といえば、5年前である。
 が、5年前でも、このお茶はうまーい!のである。
 なぜなら、ご覧のように、7gずつ、ひとつひとつ丁寧に酸素を抜いて、ぴっちりパッキングしてくださっているから。これ、中国で小分け用の包装袋を買って、愛子さんたちがひとつひとつ包装してくださっているのである。旅日記に出てくるのだが、品質がいまいちで完全に包装できない袋もけっこうあって、それは表には出さず、分けてくださるのは完全品のみ。
 
 左の30号は、初めはちょっと苦めのお茶っぽい感じなのだが、奥に干しプラムのような味と香りがあって、ずっと胸の中に味が続く感じ。真ん中の4号は、バニラのような華やかな甘い香り。おいしいー。右の11号も味がずーっと続く。
 ソムリエみたいな味の評価はできないけど、おいしさが違うのはわかる。
 5年経つと、ちゃんと保存したお茶は老茶となって価値があがる。うちで発掘されたもので完全なお茶倉庫で保管しているわけではないので、ちゃんと保管したお茶とは違うと思うのだが、それでもこれだけ美味しいのは、きっちり真心こめて包装してくださっているから。

 先日、愛子さんのブログに衝撃的な記事が出た。

 製茶の経費が昨年のほぼ2倍。

 理由は人件費。
 おとんや愛子さんは無償で働いているし、お茶の加工や茶摘みの工人(腕のいい人は少なくしかも年老いつつある)は限界まで削っているし、茶樹の管理は手を抜くと数ヶ月で背丈を超える草が茶樹を覆ってしまうため削れない。おとんと愛子さんのお茶の源である山の生命力は同時に草の生命力でもあるのだった。
 繰り返しますが、お茶の包装も発送の手間も完全に手弁当。
 これ以上、経費がもたない。

 茉莉茶も龍井茶も碧羅春も、もう作れなくなった。
 鉄観音も、ついに終わるかもしれない。

 目の前が暗くなって背中が冷たくなった。

 しかし。

 このお茶はぜったいに終わらせてはいけないお茶である。
 くりかえして書いているけれども、地球の宝のようなお茶なのである。

 実は、私は、昨年一昨年と「心の隊員」に参加していなかった。仕事がものすごくしんどくなって余裕がなくなったため。実は、今年は史上最高に大変なことが予想されるのだが、なんとか戻ってきた。でも、戻ってくるのには勇気が要った。でも、間にあった。戻って来られてよかった。

 前に愛子さんのお茶を飲んだことがあって、離れている方、まだ飲んだことがない方、もしかすると「敷居が高い」感じがあるのかもしれないとは思う。それもわかる。
 でも、敷居なんてないんです。
 美味しいと思って、好きと思って飲めばそれでいいのです。

 愛子さんのお茶に興味はあるけれど敷居を感じている方、どうかどうか、その敷居を踏み越えてみてはくださいませんでしょうか。
 引き続き、茶友大募集中です。
 この記事が再びブログのトップに上がって、愛子さんは歩き続けて行く決心をしたのだと思った。嬉しかった。
 いっしょに歩いてみませんか。

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老茶樹のお茶

 これは「老茶樹」のお茶である。

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 老茶樹とは何か。
 安渓の山奥に生えている樹齢100年以上、おそらく150年から200年の茶樹である。たぶん、野生の天然紅芽の老茶樹は唯一無二。
 なぜ唯一無二かというと、安渓はかつては渓流の流れる山奥でよいお茶が作られている場所だったのだが、鉄観音がブランド化し金蔓となったために、渓流は埋められて道となり、車が山奥に入ってくるようになり、ということは開発が進み、山は売るための茶樹を植えるために片っ端から焼き払われているから。

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 これはスリランカの茶畑の写真。
 前に書いたことがあるのだが、山の上から下まで全部!お茶畑である。この景色が、山を4つ越えても、バスで2時間以上走っても、ずっとずっと続く。
 お茶は元から生えていたわけではなく、売るための作物として植えられた。ということは、この山はかつてはスリランカの自然の山で、そこを伐採したり焼き払ったりして更地にして、そこに茶樹が植えられたというわけだ。
 同じことが中国でも起こっている。
 写真がこちらに載っているのだが、現在、老茶樹が生えているのは、とても開けた場所である。しかし、ここは、昔は深い森林の中だった。木は全部切り倒されてしまい、山はすべて茶畑になりつつある。

 この老茶樹が生えている場所は、安渓でも山の上にある(たしか車では行けない)祥華のおとんの家から、さらに2時間以上徒歩で(車もバイクも入れない)山を登った先に、なんとか難を逃れて残っているのである。しかし、荒れていると見なされた場所は新しい茶樹を植えるために焼かれてしまうので、ちゃんとお茶が植えてあることを示さなければならないし、お茶の樹はちゃんと手入れをしないと、あっというまに荒れて使いものにならなくなるので、年5〜10回熟練した工人が数人がかりでかからないとならない。しかし、この老茶樹はとても山奥にあるので、食料持って鍬持って登山しなければたどりつけず、しかも、熟練した工人はただでさえ見つかりにくいので、その手入れは非常に大変で多大な費用がかかる。
 そのため、いったん、この老茶樹の手入れは中止されて荒れてしまった。
 しかし、愛子さんとおとんのおかげで復活したのである。詳しいことは、愛子さんのブログのこの記事がわかりやすい。

 この秋、ついに製茶が可能となり、できあがったのがこのお茶なのであった。

 なぜこのお茶を飲むことにしたかというと、ずっと頭が痛くて体調が悪かったから。
 天然野生の紅芽鉄観音は元々薬だから。
 淹れると、磁器の茶壺の蓋の裏が甘い香り。味は重めなのだが、凝った肩と頭に染み渡る。5煎目ぐらいに突然メンソール風味が出現して驚いた。
 頭痛、治りました。
 やっぱり、これは薬である。

 祥華のおとんのおうちは、400年以上代々続いてきた漢方薬を作る家系である。お茶はもともと薬であった。そして、このお茶は本当に薬なのだった。

 おとんのおとんは「お茶は植える必要がない。山に行けば生えている」と言っていたそうだ。50年ぐらい前まで、このあたりは虎も豹もいたとのこと。
 茶樹をめぐる環境は、社会の変化と共にここ50年で大きく変わってしまった。
 「山に生えているお茶」はほとんど皆無である。
 この老茶樹も、いつどうなるかわからない。
 まわりの森林がなくなってしまったように、いつなくなってもおかしくない。
 なくなってしまったら、二度と取り戻すことはできない。
 しかし、これは、なくしてはいけないお茶である。

 そして、お茶を存続させるためには、手入れと作り手と飲み手が必要。
 
 手入れは、職人をなんとか探して資金があればなんとかなる。
 作り手は、愛子さんとおとんがいる。
 飲み手は、私たちだ。

 毎回、心の隊員募集リンクを張っていますが、今回は「今甦れ!19世紀の老茶樹」を含むオプションセットをご紹介します。リンクはこちら

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愛子さんの手工茶

 これは何かというと「手工茶」です。
 「心の隊員」副隊長のふいみんさんが作った。
 7gのお茶なのだが、とてもかさばっている。

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 「手工茶」とは何か。
 正しく作った伝統鉄観音は、すごくざっくり書くと、適切な茶葉だけを正しく摘み(現在は機械でがーっと摘んでしまうことがほとんどすべて)、太陽と外気に晒して発酵させ、葉を乾かし、さらに屋内で発酵させ、一番いいタイミング(これを見極めるために愛子さんは茶葉につきっきりで茶葉の香りの声を聞いている。徹夜で)で炒茶し、さらに「包揉」する。
 包揉とは、こちらの記事の写真を見ていただけるとわかるのだが、製茶の終盤で、布(愛子さんとおとんは純綿を使うけど中国では化学繊維とのこと)でくるんで珠にして、万力のような機械でぐるぐる揉んで茶葉を締めること。
 実は、機械での包揉が一般化したのは、電気が安定して使えるようになった2000年以降のことなんだそうだ。それ以前はどうしていたかというと「手工」だった。
 手工というのは、機械がぐるぐる揉むのを人力で行うことです。細いベンチのような椅子の上で手と膝を使って揉む。たぶん、この記事の写真がわかりやすいと思う。
 この写真は、愛子さんが祥華のおとんに手工を教わっているところ。2007年10月のことだった。この年は研究茶だったが、以後手工茶は毎年作られている。
 おそらく、これをやっているところは残っていないと思う。
 「手工茶」は、膝にものすごく負担がかかるのだそうだ。
 今回の品茶会で聞いて驚いたのだが、実は、今の鉄観音では機械ですら包揉を行っていない。たまに機械で包揉したものが「手工茶」と呼ばれるという。
 これはどういうことかというと、今の中国では、経済成長にともなってお茶の消費量が急増しており、とにかく、原価の安いお茶を手っとり早く作ることが必要とされ、手間とコストのかかる伝統的なお茶は求められていないということなのだった。手を抜いて安く作ったお茶でも綺麗な箱に入れて「鉄観音」の名前がつけば高く売れる。伝統的なお茶を知っていて伝統茶がなくなることに心を痛める作り手も、そうする。そうしないと生活が成り立たないから。
 むかし記事として書いたのだが、お茶の味がちゃんとわかる(「わかろうとする」かもしれない)中国人はそれほど多くない。綺麗な箱に入ってブランド名がつけば、それをいいお茶だと思ってしまう。
 でも、全然違うんだよね。

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 この写真の左のお茶は機械で包揉したもので、右はまったく同じ茶葉を手揉したもの。違いがあるのがわかるだろうか。右の方が細かい葉が入っていないでしょう。これは、手工のほうが柔らかく揉まれるために茶葉が破壊されないため。
 味も違う。
 左のお茶は、すごく美味しいお茶なのだが、手工と比べるといろいろなものが無理矢理ぎゅーっと絞り出されている感じ。手工はすごく優しい味で余計なものが出ていない。飲んだ瞬間は薄味に感じるのだが、いつまでも飲んでいたい味。
 おそらく、こんなお茶はもうどこにも残っていない。実は祥華のおとんは中国で唯一の現役「非物質文化遺産伝承人:伝統安渓鉄観音製茶技芸」というすごい人なのだが、おとんのところですら愛子さんが復活させなければ手工はなくなったきりだった。ブログを読めばわかるのだが、愛子さんは途轍もなく研究を重ねているので、お茶のレベルが年々上がっているのである。
 これはなくしてはいけない味である。
 たしかに、けっして安くはない。いわゆる日常レベルで出される「お茶」の値段ではない。しかし、愛子さんのお茶は、いってみれば、上等の日本酒かワインみたいなものなのである。それだけの価値がある。おとんと愛子さんの伝統鉄観音がどんなふうに作られているかは、たとえば、上のリンク記事の一つ上の階層「07秋天♪鉄観音」をご覧ください。
 自分にできることはお茶を飲むことだけなので、だったら、せめてお茶を飲むことで貢献していきたいし、何より、このお茶を可能な限り飲み続けたいと思う。仕事が大変でも「帰ったらあのお茶を飲もう♪」と思えるのは幸せである。お酒が好きな人がお酒が楽しみなように。
 「心の隊員」まだまだ募集中です。詳しくはこちら(手工の写真がここにも!)を。

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愛子さんのお茶を品茶会で飲む 2014年3月

 1か月のご無沙汰でした。
 実は、2月7日に発熱し、最初は辛くて病院に行けず、熱が出て4日目の月曜日に病院に行ったところ、「大当たり!」という感じで「B型インフルエンザです!」と言われ(思わず「がちょーん」と言ったら「がちょーん」と返してくれて乗りのいいドクターだった)、それから5日間リレンザを吸い込み続け、それで治るだろうと思ったら、結局3週間近く体力が戻らず、まだ咳が残っているのだった。
 ほとんど初めてのインフルエンザだったのだが、まあ特効薬ができてよかったんだけどね、せっかく家にいたのに寝たきりで何もできず、ちょっと口惜しかったわ。
 
 で、やっと何とか出かけられるようになり、用事があって東京に行ったついでに、愛子さんの品茶会に行ってきた。1日だけ予定が合ったのだった。
 品茶会とは、何人かでお茶をいろいろ飲んで楽しみを分かち合う会です。
 今回は、13秋鉄(2013年秋に祥華のおとんと愛子さんが作った鉄観音)。

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 このお茶の色が伝統的な鉄観音の色。最近よくある薄い黄色と全然違う。
 葉っぱの元気さにも注目。
 
 このお茶がねー、美味いんだ。
 祥華のおとんのお家は山の中にあるのだが(こちらの旅日記を参照)、それでも最近は開発が進んで山が茶畑にされるために丸禿げになったりしているのだが、そこから、さらに山に入った場所で、よい水や土や空気を吸い込んですくすく育ったお茶の樹が、数少なくなってしまった工人によって適切な葉っぱだけが摘まれ、それを、愛子さんとおとんが(本当に掛け値なしに)今となってはもう誰もやっていない伝統的な方法で正しくきちんと作ったお茶。
 地球上でもっとも丹精された一番美味しいお茶であると断言する。
 いろいろとお話も聞かせてもらったのだが、今の中国のお茶をめぐる状況は、社会的な構造やらいろいろなことが絡み合って、もうなんというか、ものすごい状況になっていて、今の日本以上にお金にならないものは壊滅的に急激になくなりつつあって、お金になる粗悪なものしか生き残れなくなっていて。
 愛子さんがいなかったら、おとんのお茶は間違いなく滅亡していたと思う。
 おとんのお茶は、愛子さんがいるからこそ残っていて、絶対になくしてはいけないもので、そして、私たちは「心の隊員」になることで、このお茶を守っていける。
 愛子さんのお茶については、こちらなどにも何回か書いたのだが、また、続けて書いていければと思う。
 13年の「心の隊員」については、まだ絶賛募集中なので、ご興味のあるかたは是非こちらをご覧くださいませ。

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【心の隊員】に復活しました(13秋鉄大募集中)

 正確に書くと「【心の隊員】が復活」したのではなく「私が【心の隊員】に復活した」のです。思い起こしてみると、ここ3年ぐらいお休みしていたのであった。
 愛子さんの【心の隊員】は続いてます。続いてくれていて本当によかった。
 自分的には、「10年秋鉄」まではがんばっていたのだが、その後、主に仕事方面でそれはそれはいろいろなことがあり、どうにもこうにも心の余裕がなくなってしまっていたのだった。
 今も余裕がない状況には変わらないというか、実のところ余裕のなさは現在が史上最高といってもよく、今後も軽減の見込みなし。まあ仕事があるだけありがたいんだけども。
 あーもー飲まなければやってられないけど、お酒は飲めないし。
 ……お茶があるではないか……
 お休みしてからこっち、愛子さんのサイトも申し訳なくて覗いていなかったのだが。
 久々に訪問してみると。
 泣いた。
 続いてた。
 残念なことに、碧羅春は12年を最後に続けれられなくなってた。申し訳ない気持ちでいっぱいである。なんで申し訳ないかというと、こちらにも少し書いたのだが、愛子さんの情熱がなければ、手炒の碧羅春は続きそうもない状況で、続くためには【心の隊員】が不可欠で、それに協力できなかったから。
 おそらく、もう手炒の龍井も碧羅春も中国には(ということは、もしかするとこの世界には)残っていないかもしれない。中国の経済化の波は抗いがたく、手炒をしていた方も愛子さんが行かなければ手炒をすることはなくなり、そのために手の技をどんどん忘れているという状態だったから。
 幸い、「祥華のおとん」の鉄観音は続いている。
 


 10年秋のおとんの鉄観音「7号」の葉っぱ。
 茎がついていて、葉の形がしっかり残っている。こんなお茶は他にないと思う。
 なぜかというと、普通のお茶(日本茶も中国茶も)は機械でがーっと刈ってしまうので、葉っぱは切れるし、芽も若い葉も古い葉も茎も何もかもごっちゃごちゃになってしまい、こんなにきれいな形でまっとうなお茶になるべき葉だけが残っているということはないのである。
 でもって、美味いんだ、これが。
 久々に飲んで、ひっくりかえった。
 日常的にがぶがぶ飲むいわゆる「お茶」とは別の飲み物。感覚的は、とてもいいワインか日本酒、それも、まじりっけなしのオーガニックで水も土も悪いものはかけらも入っていない、最高の職人さんが1本1本丁寧に丁寧に作ったやつ。いや、まさにその通りのお茶なのだが。
 4日ぐらいかけて飲みました。とても煎がきくし、漬けっぱなしにしても美味しい。
 こんなお茶、中国の偉いさんでもアラブの王族でも飲んでいる人はいない。この世で一番の鉄観音だと思う。
 言いたいことは、ほとんどこちらの記事に書いてしまったのだが、このお茶が地球上に残り続けるためには、祥華のおとんが幸せにお茶が作り続けられることが絶対に必要で、そのためには愛子さんと【心の隊員】システムが不可欠。
 おとんのお茶はなくしてはいけない「人類の宝」だと思う。

 というわけで、現在、13秋鉄観音13春鉄観音、の【心の隊員】を絶賛募集中です。
 しばらく記事にしていなかったのですが、関心を持ってくださった方、13年秋旅日記13年春旅日記などご覧になってみてくださいませ。旅日記としてもすごいけど、これほど過程がトレースできるお茶もない。貴重な記録だと思う。

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Red Lavel

 下書き記事です。
 まだまだ続く繁忙期。支えの一つがコレ。
 今年になって、インド関連の買い物の定番になった。
 その名はRed Lavel。

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 日本のインドスーパーにも重慶マンションにも大抵売っているので、見つけたらストックを切らさないように買っておくようになった。
 これは何かというと、スパイスティーというか、ハーブティーのようなもの。Brookbondが作っているらしい。

 紅茶の中にこんなものが入っている。

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 Ashwagandha: Helps copes with stress
 Muethi: Helps soothe the throat
 Thulsi: Helps build body resistance
 Cardamon: Helps in digestion
 Ginger: Helps protect cough & Cold

 スパイスティーというより、健康にいい紅茶という感じ。正体を調べていない植物もあるのだが、風邪を引くとまっさきに喉をやられる身としてありがたい。
 生姜やカルダモンが入っているせいか、飲むと、身体があったまっていい感じ。ちょっと調子が悪いかしらと思うときに身体にいいスパイスティーとして愛飲してしまうのであった。

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身の細る動画

 先週末からちょっと不調である。
 愛子さんのお茶を薬代わりに飲んだり。今日飲んだのは「10秋鉄111号(採茶日別に名前がついている)」。おいしい水のようなのだが、身体に入ると強い酒のように凝ったところに浸みるのであった…と思ったら、5煎目目から突然複雑な味と香りが出現して驚く。

【その1】
 「茉莉花革命」と書くとまるで少女マンガだけど、当局のもっとも恐れていたのはこれだろうな。

內地處處茉莉花開 當局封殺
內地網民在北京、上海等13個城市發起「茉莉花革命」集會,昨日至少有數百名民眾響應,更吸引眾多市民圍觀。當局嚴密戒備,出動大批警察便衣到場「維穩」,北京和上海均有人被帶走或遭粗暴對待,廣州更有維權律師被打…

 これは当地より香港のジャーナリズムががんばるでしょう。香港yahooの特集ページから目が離せない。1000人ぐらい連れて行かれたか失踪したという報道もある。

 「茉莉花革命」で検索すると動画がたくさん。
 これは台湾のだけど、当局にとっては身の細る動画であろう。現地では遮断されているとしても。

【その2】
 病院に行ったときに何ということなしに手に取ったのがダイエット特集の雑誌で、見てみると、体操とかストレッチとかいろいろあるのね。要は、気になるところの筋肉を使うことであろう。その手のダイエットっていろいろあるもんね。
 動画を検索してみたら、いろいろあった。

 そうえいば、コアリズムって流行ったっけねえ。参考になるわあ。
 これならDVDを買うことはないと思ったのだが、どちらにしても、おしきせの言うなりになるというのは最も不得意なことなので、素直に続くわけがない。
 幸い、家にはインド映画のDVDが売るほどある。
 一緒に踊りながら筋肉を使うのがよかろう。
 おすすめは、こちらでも紹介した「Dhoom2」。

 気分はアイシュ(元ミスワールド)。
 アビシェークが踊っているのは「なんでリティクじゃないんだ」などとコメントされて気の毒ではあるが、リティクはあんまり上手くて一緒に踊るのは難しいのであった。
 インドのDVDには「Song」メニューがあって、「Play All」を選ぶと歌舞音曲シーンのみを全部やってくれる(繰り返してくれるDVDとそうでないのがある)ので、踊るのに好都合である。
 そういえば、「Dhoom」ってシリーズがたくさんあるのかと思ったら、「Om Shanti Om」のフィルムフェア授賞式に出てくるので間違えていて、「Dhoom3」が2012年12月に公開らしい。シャールクとアーミル・カーンが共演ってほんとかいな。

 こちらの動画はカトリーナ・カイフのシェイプアップぶりがやる気を盛り上げてくれる。

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愛子さんの10秋鉄観音きたる!

 今日から家族が入院中。思ったより悪いことにはならないらしいので、それはよかったのだが、10日〜2週間は病院通いである。明日の午後は病院で仕事だわ。夕方までに仕事をびっちり詰めるので、帰るとなかなか疲れている。

 でも、いいんだもんね。お楽しみがあるから。

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 愛子さんの2010年秋の鉄観音、略して「10秋鉄」が来たのであった。こちらでご紹介したもの。 
 一つ飲んだ後なのだが、この1箱でワイン9本分という感じ(【訂正】「いい日本酒9升分」の方が適切だと思う)。
 春節に間に合うように送ってくださったのだが、平日は家におらず週末に届けてもらった。でもって、がまんできずに振り込み前に1つ開けてしまった(今日振り込んだ)。
 一番等級が下のものなのだが、下といっても相対評価。最初は、ちょっと春浅い感じというか、個人的には「水仙系」とラベルを付けている香りなのだが、口に入ってからがすごかった。味が続く続く。口の中がずーっと美味しい。7gを150ccの磁器の茶壺で3日かけて12煎ぐらい(ということは1800ccぐらい、ということはすなわち1升)は飲んでいるのだが、まだおいしいぞ。しかも、かなり長い時間漬けっぱなしにしているのに嫌な味がひとっつもない。
 (【追記】いままで、値段などをワインに例えていたのだが、丹精の仕方を考えても、どちらかというと日本酒に近いかも。7g1包で1升の感じ。それも、純米吟醸とかけっこういいやつ。そう考えるとやっぱり安い!だっていい日本酒って1升3000円ぐらいはするよねえ)。
 このお茶は、祥華のおとんが、街から遠く離れた山の上に天然紅芽鉄観音を移植し、まったく自然の環境で、よい水とミネラルたっぷりの土で丹精して育てたものを、丁寧に丁寧に製茶したもの。おいしい水とミネラルと光合成の結果と葉っぱのいろんな成分が名人芸によって化学変化した美味しい味。
 その様子は、旅日記10秋♪鉄観音で見られる。写真がたくさんで、動画もあったりして(mireiさんありがとうございます)、もしかしてすごく貴重なんじゃないか、これ。

 心の隊員は引き続き募集中です。詳しくはこちらから、隊員募集記事お茶の紹介記事などをご覧ください。愛子さんは、現在お引っ越しのため、しばらく連絡がとれないのですが、2月第4週以降には第2便が出発するとのことです。

 明日はまた新しいのを開けて飲むのが楽しみ♪。

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【とりいそぎ】10秋おとんの鉄観音〈心の隊員〉大募集

 いやいや。
 明朝は出張で8:30の飛行機に乗らなければならないのだが、仕事がらみのお食事で飲酒して先ほど帰宅、ちょっとお仕事、実は、来週前半の締切がちょっと大変なことになっている本日。
 この秋から冬はいろいろと大変だったのだが、先日「しまったー!」と思ったことがあった。
 なんと、愛子さんの「心の隊員」に志願するのを、告知があったときにしたつもりで、まるっと忘れていたのだった。なんてこった!
 30日(明後日というか明日)までなら、1回目の締切に間に合うと言うことで、あわててメール。いつもしている、こちらのブログでのお知らせもしていなかったのだ。ああ。
 ちょっと酔っ払っているのだが、書く。

 愛子さんの2010年の秋の鉄観音については、以下のリンクをご覧ください。

  現時点での最新記事である追加募集については→こちら
  隊員募集については→こちら
  「心の隊員セット」については→こちら

 2010年秋の鉄観音「心の隊員セット」のご案内には、愛子さんの情熱のこもったお茶の紹介がついている。読んで、ちょっと泣けた。
 なぜなら、2007年以降、中国のお茶を巡る状況は大きく変わり、それに伴っていろいろなことが変わったから。経済発展に伴って、丁寧に作ったお茶よりとにかく高く売れるお茶がもてはやされるようになり、丁寧な昔ながらの仕事を続けられる環境がどんどんなくなり、お茶を作る手足となる工人の人手が足りなくなり労働力の質も量も状況は悪くなる一方。中国で売られているお茶の質は下がっているのだろうなあと思う。
 一方、祥華のおとんと愛子さんは、そんな中で、すごいお茶を作り続けている。いや、「凄いお茶」というのは最適な形容ではないと思うのだが、何というのか、精進に精進を重ね、どんどん高みにかけあがっている(「翔ける」という漢字を使いたい)感じ。
 毎年、愛子さんからお茶を分けていただいているのだが、ほぼ間違いなく、中国のどんな偉いさんより大金持ちよりいいお茶を飲んでいるという確信がある。
 「祥華の鉄観音が生き延びているのは、おとんと愛子さんの情熱の賜である。「心の隊員」もそれに貢献しているのだと思う(自分もその一員なので、あまり口幅ったいことは書けないのだが)。そして、それは、商業ベースには乗りようのない活動なのだと思う。支えているのは、金銭とかビジネスとはおよそかけ離れた(たぶんビジネスになったら消えてしまう)愛と情熱だから。」…というのは、こちらに書いた記事(愛子さんとおとんのお茶について書いた記事のリンクがありますので、ご興味があれば見てみてください)の再録なのだが、その気持ちは変わらない。
 しかし、心の隊員は少なくなっているのである。昨今の日本の経済事情もあるし、中国の経済事情でお茶の価格が上がっているということもあると思う。愛子さんが毎年春に現地に行って作っていた手炒り龍井茶はもう飲めない。もしかすると手炒り龍井茶は地球上から消滅したかもしれない。碧羅春も来年はどうなるかわからない。そして、このままでは、おとんの鉄観音もあぶない。
 年々状況が悪くなっていく一方で、愛子さんとおとんのお茶はどんどん高みに飛翔しているのに、飲み手が減ってしまい、飲めなくなってしまうかもしれない。
 ある意味、愛子さんとおとんのお茶がすごくなりすぎて手が届きにくいと感じられてしまうところもあるのか、という気もするのよ。でも、興味がある方は飲んでみてほしいと強く思う。日常的にがぶがぶお茶じゃなく、むしろワインみたいな嗜好品としてのお茶。
 こちらにも書いたのだが、このお茶は高くないのよ。
 7gのお茶を淹れると、量的にはワイン3本分に匹敵する(ので、時間をかけて飲む。冬場なら3日ぐらい大事に飲んでる)(【追記】「日本酒1升に匹敵する」ほうが適切だと思う)。値段に換算すると、もんのすごくいいお茶でも安いワインとそれほど変わらない(【追記】いい日本酒1升と比べるとさらにリーズナブル、というか安すぎ)。味と香りに陶然となり、酒と違って頭は冴え、血の巡りがよくなり具合が悪かったのがどこかにいっちゃう。効能を言い立てるつもりはないけど、おとんのお茶は薬だ。
 興味があったら、是非経験してほしい。

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 これはお正月に飲んだときの写真。
 かわいくない骨董の兎茶杯をフィーチャーしてみた。

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香港のお茶事情2010年9月

 香港のセブンイレブンにて。

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 何が驚いたといって、ペットボトルの高級中国茶が増えていたことである。大紅袍とか極尚烏龍茶(高山茶らしい0)とか紅烏龍とか白烏龍とか白茶とか。かつてはペットボトルのお茶と言えば緑茶といえどもことごとく砂糖が入っていたことを考えるとしみじみする。メーカーは同じ道坊だったりネスレだったり。中国茶は大衆化しているんだなあ。

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 こちらは、以前行ったことがある新星茶荘。前に行ったのは5年も前だったのか。
 値段は5年前と変わりなく、60ドルのぽーれい茶(プーアル茶)の中からお勧めのを教えてもらって飲んだ。97年のお茶だったかな。

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 窓の外の景色は相変わらず。現代の山水画。

 しかし、お店の雰囲気はちょっと変化していて、前は地元の方がけっこう来ていたという印象なのだが、今回は、お休みだというのにお客はあまり多くはなく(というかほとんどおらず)、店の人は普通語でずっとおしゃべりをしており、途中で入ってきた相客は日本人と香港人のカップルだった。
 
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 3GをいいことにiPadをいじりたおしたりしていたのだが、お菓子もちょっとグレードダウンしたかなあ。
 人の多い香港にあって、茶館は静かに過ごせる貴重な場所だと思うのだが、地元の人が少ないということは、やっぱり不況の影響を被っているのだろうか。健闘を祈るばかりである。

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